午後試験では,記述式の問題が11問出題され,そのうち5問を解答します。問1の情報セキュリティだけが必須で,それ以外の10問から4問を選択します。配点は各問20点,合計100点満点です。
ちなみに,応用情報技術者試験の午後問題の内容はかなりの頻度で変更されており,そのたびに出題傾向が変わり,難易度が変化しています。具体的には,応用情報技術者試験が平成21年度に始まってから,次のような変化がありました。
平成21年度以降の午後試験に見られる変更
年度 |
試験の形式 |
特徴 |
変更点 |
21春 |
12問中6問選択 |
問1(経営戦略※)と問2(プログラミング)から1問,他は10問中5問選択 |
応用情報技術者試験開始 |
25 秋 |
11問中6問選択 |
問1(経営戦略※)と問2(プログラミング)から1問,他は9問中 問選択 |
経営戦略※の問題が2問から1問に |
26 春 |
11問中6問選択 |
問1(情報セキュリティ)は必須,問2(経営戦略※)と問3(プログラミング)から1問,他は9問中4問選択 |
情報セキュリティ問題が必須に |
27 秋 |
11問中5問選択 |
問1(情報セキュリティ)は必須,他は 10問中4問選択 |
問題選択が1問減り,経営戦略※or プログラミングの選択がなくなる |
※経営戦略は,「経営戦略,情報戦略,戦略立案・コンサルティングの技法」の3分野のうちのいずれかから出題されます。
平成27年秋期より問題選択数が減り,1問当たりに配分できる時間が増えました(だいたい25分→ 30分)。その分,問題当たりの設問内容も増えていますので,過去問演習で平成27年春期以前のものを使用するときには注意が必要です。過去3回の出題テーマは,次のようになっています。
過去3 回の出題テーマ
問 |
分野 |
令和5年春 |
令和5年秋 |
令和6年春 |
1 |
情報セキュリティ |
マルウェア対策 |
電子メールのセキュリティ対策 |
リモート環境のセキュリティ対策 |
2 |
経営戦略 |
中堅の電子機器製造販売会社の経営戦略 |
バランススコアカードを用いたビジネス戦略策定 |
物流業の事業計画 |
3 |
プログラミング |
多倍長整数の演算 |
2分探索木 |
グラフのノード間の最短経路を求めるアルゴリズム |
4 |
システム アーキテクチャ |
ITニュース配信サービスの再構築 |
システム統合の方式設計 |
CRM(Customer Relationship Management)システムの改修 |
5 |
ネットワーク |
Webサイトの増設 |
メールサーバの構築 |
クラウドサービスを活用した情報提供システムの構築 |
6 |
データベース |
KPI達成状況集計システムの開発 |
在庫管理システム |
人事評価システムの設計と実装 |
7 |
組込みシステム開発 |
位置通知タグの設計 |
トマトの自動収穫を行うロボット |
業務用ホットコーヒーマシン |
8 |
情報システム開発 |
バージョン管理ツールの運用 |
スレッド処理 |
ダッシュボードの設計 |
9 |
プロジェクトマネジメント |
金融機関システムの移行プロジェクト |
新たな金融サービスを提供するシステム開発プロジェクト |
IoT活用プロジェクトのマネジメント |
10 |
サービス マネジメント |
クラウドサービスのサービス可用性管理 |
サービスレベル |
テレワーク環境下のサービスマネジメント |
11 |
システム監査 |
工場在庫管理システムの監査 |
情報システムに係る コンティンジェンシー計画の実効性の監査 |
支払管理システムの監査 |
※経営戦略は,「経営戦略,情報戦略,戦略立案・コンサルティングの技法」の3 分野のうちのいずれかから出題されます。
それぞれの分野でテーマを一つに絞り,深く掘り下げて出題されます。
午前の知識がベースになりますが,午後で選択する場合には一歩踏み込んださらに深い学習が必要です。午前は知識だけで解けても,午後では正しく理解していないと解けません。セキュリティ分野を例にとると,午前では,標的型攻撃という用語とその意味について知っていれば正解できますが,午後ではその仕組みと被害の状況,対処方法について理解している必要があります。
暗記だけでは通用しないのが午後問題なので,一つ一つの用語や実務での利用方法を丁寧に深く理解しておくことが合格のポイントとなります。
午後問題の選択方法や学習する分野については,後述する「午後の問題選択のポイント」や「タイプ別・状況別 合格のための必勝法」を参考にしてください。